『源氏物語』をはじめとする王朝物語において「帝（みかど）＝天皇」はいかに描かれてきたのか。物語表現の多角的な考察により、「帝」の位相を作品内部からとらえかえす。『源氏物語』論の新たな展開。研究文献目録付き。
もくじ情報：物語の「みかど」と「天皇」；第１部　源氏物語の帝と王権（物語史における王統；物語論としての王権論と桐壺帝―『源氏物語』の皇統譜と光源氏；朱雀帝御代の権力構造；第三部の“冷泉院”―「源氏幻想」の行方　ほか）；第２部　物語史の帝と王統（帝の系譜―異郷と死の起源譚；王の耳―『今昔物語集』の天皇と『源氏物語』の帝；狭衣物語の皇位継承；物語の「女院」、素描―平安・鎌倉物語に見える「女院」の系譜　ほか）

高橋　亨(タカハシ　トオル)
１９４７年生。名古屋大学大学院教授（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）