内容紹介：思想家モンテーニュの精神形成を辿る。私は何を知るか？　公職を引退したモンテーニュは〈塔〉に隠棲し、思索の日々に入る。近代知識人に多大な影響を与えた思想家の精神の歩みを追う、和辻哲郎文化賞受賞作。（解説・菅野昭正）
城館にこもったモンテーニュはどのように思索の日々をおくったのか。想像を絶する冬の寒さ、夜の暗さの中、孤独を愛し、病に悩まされつつも、「エセー」初版を刊行する。自然、理性、運命の三要素と正面から向き合う彼の内面劇を緻密に描きつつ、中世ヨーロッパを読者の目の前に現出させる。和辻哲郎文化賞受賞。

堀田　善衛(ホッタ　ヨシエ)
１９１８～１９９８。富山県生。慶大仏文科卒。広い視野と独自の文明批評に貫かれた多くの作品を発表。その作家活動は世界的に高く評価された。「広場の孤独　漢奸」「方丈記私記」「橋上幻像」「若き日の詩人たちの肖像」等（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）