本書では、家庭学校がペスタロッチ思想の実験校であった事実を、巣鴨の地での感化教育実践のなかに跡付けることにより、わが国のペスタロッチ教育史に巣鴨家庭学校を付け加え、明確に位置づけた。巣鴨家庭学校の現場実践から、学ぶべき教育実践の原点を明らかにしている。
もくじ情報：第１部　研鑽を積む（基督教信仰と学問探究；社会的事実の発見とアメリカ留学）；第２部　啓発活動と教育実験への準備（慈善事業の組織化と保護実践；『感化事業之発達』の刊行　ほか）；第３部　実験の土台と理念（開校を巡って；実験の土台　ほか）；第４部　開花した現場実験（実行主義；代用感化院の指定を巡って　ほか）；補遺　社会事業家としての発言（白痴院の視察；岡山孤児院の解散を巡って　ほか）

藤井　常文(フジイ　ツネフミ)
１９４９年、北海道生まれ。千葉大学人文学部卒業。児童福祉施設勤務を経て、東京都児童相談所児童福祉司。社会福祉士（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）