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内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
赤江 瀑(アカエ バク)
1933年(昭和8年)4月22日‐2012年(平成24年)6月8日、享年79。本名は長谷川敬。山口県出身。1983年『海峡』『八雲が殺した』で第12回泉鏡花文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 赤江 瀑(アカエ バク)
1933年(昭和8年)4月22日‐2012年(平成24年)6月8日、享年79。本名は長谷川敬。山口県出身。1983年『海峡』『八雲が殺した』で第12回泉鏡花文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) |
綾野姚子という無名で、しかも故人による新作歌舞伎『大内御所花闇菱』が上演される。妹で新劇女優である綾野曙子は、その当日、劇場内で死んだはずの姚子とよく似た女性を見かけるが、彼女は何者かに刺されてしまう。曙子は何者かがその女性を刺す時、「死んだんじゃなかったのか」とつぶやくのを聞く。見えない何かに導かれるように姉の秘密を探るうち、曙子は京都『早蕨』の門前で四つの風鈴に出会う。物語に出て来る風鈴―山科の山中の窯で風鈴を焼く青年を訪ねる曙子を、妖しい運命が待ち受ける。現実と併行して展開する新作歌舞伎の物語という、著者面目躍如の妖艶にして耽美的な直木賞候補作。