父を助けるため、ローレンはイタリア貴族ニコラスの旅行に同伴することに。　彼に愛人として扱われ傷つきながらも、周囲の女性へ嫉妬している自分に気付き…。

ランチの約束のため父の仕事場にやってきたローレンは、入れ違いに出てきた男性のひどく冷たい視線にたじろいだ。彼は父の会社の経営者、ニコラス・ブラント。悪い予感がする。部屋に駆け込んで問いただすと、やがて父は話しだした―会社の金を使って投資に失敗し、それをニコラスに知られたと。父を救いたい！もしも私の身を捧げて済むなら…。藁にもすがる思いでニコラスを訪ね、しどろもどろに懇願すると、彼はちょうどいいと言わんばかりにこう告げた。「火曜にローマに発つ。今回、同伴者がほしいと思っていた」

ソープ，ケイ(ソープ，ケイ)
１９３５年にイングランド中部のシェフィールドで生まれる。学校を卒業後、さまざまな職業を経験したのち、初めて完成させた作品が認められて１９６８年にデビュー（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）