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内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
國分 功一郎(コクブン コウイチロウ)
1974年、千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。東京大学大学院総合文化研究科・教養学部准教授。専門は哲学・現代思想。著書『暇と退屈の倫理学』(朝日出版社、第二回紀伊國屋じんぶん大賞受賞、増補新版:太田出版)、『中動態の世界』(医学書院、第一六回小林秀雄賞受賞)など 國分 功一郎(コクブン コウイチロウ)
1974年、千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。東京大学大学院総合文化研究科・教養学部准教授。専門は哲学・現代思想。著書『暇と退屈の倫理学』(朝日出版社、第二回紀伊國屋じんぶん大賞受賞、増補新版:太田出版)、『中動態の世界』(医学書院、第一六回小林秀雄賞受賞)など |
人間が言語に規定された存在であることは、二〇世紀の哲学の前提だった。二一世紀に入って二〇年が過ぎたいま、コミュ…(続く)
人間が言語に規定された存在であることは、二〇世紀の哲学の前提だった。二一世紀に入って二〇年が過ぎたいま、コミュニケーションにおける言葉の価値は低下し、“言語を使う存在”という人間の定義も有効性を失いつつある。確かに人間は言語というくびきから解き放たれた。だが、それは「人間らしさ」の喪失ではなかろうか?―情動・ポピュリズム・エビデンス中心主義の台頭、右・左ではない新たな分断。コロナ禍で加速した世界の根本変化について、いま最も注目される二人の哲学者が、深く自由に精緻に語り合う。
もくじ情報:第1章 意志は存在するのか―『中動態の世界』から考える(「する」か「される」かではない行為;意志という概念の矛盾 ほか);第2章 何のために勉強するのか―『勉強の哲学』から考える(メタ自己啓発としての『勉強の哲学』;教わることそのものの重要さ ほか);第3章 「権威主義なき権威」の可能性(ムラ的コミュニケーションの規範化;エビデンス主義の背景にある言葉の価値低下 ほか);第4章 情動の時代のポピュリズム(人間はもはや言語によって規定されていない;直接的な情動喚起の時代 ほか);第5章 エビデンス主義を超えて(「炎上」したアガンベンのコロナ発言;右・左とは違う新たな分割線 ほか)