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内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
キム スム(キム スム)
1974年、韓国蔚山広域市生まれ。1997年、作家デビュー。多数の長編と短編集を発表。疎外された弱き人、ルーツを失った人を見つめ、人間の尊厳の歴史を文学という形で甦らせてきた。李箱文学賞、現代文学賞、大山文学賞などの主要文学賞を受賞。2020年発表の『さすらう地』で東仁文学賞、楽山金延漢文学賞を受賞 キム スム(キム スム)
1974年、韓国蔚山広域市生まれ。1997年、作家デビュー。多数の長編と短編集を発表。疎外された弱き人、ルーツを失った人を見つめ、人間の尊厳の歴史を文学という形で甦らせてきた。李箱文学賞、現代文学賞、大山文学賞などの主要文学賞を受賞。2020年発表の『さすらう地』で東仁文学賞、楽山金延漢文学賞を受賞 |
「ママ、ぼくたち“るろうのたみ”になるの?」一九三七年、スターリン体制下のソ連。朝鮮半島にルーツを持つ十七万の人々が突然、行き先を告げられないまま貨物列車に乗せられ、極東の沿海州から中央アジアに強制移送された。狭い貨車の中で語られる人々の声を物語に昇華させ、定着を切望しながら悲哀に満ちた時間を歩んできた「高麗人」の悲劇を繊細に描き出す。