内容紹介：聖夜の朝、娘は家族に撃ち殺された――。　クリスマスの朝、人気女優カタリーナ・ミルルートの娘レーニが射殺された。不審者が侵入したと誤解し、散弾銃を手にしていた姪に誤って発砲したと、叔父にあたる男が自首をした。事件は解決したかに見えた。4月に入り、復活祭前の聖週間に配送車の荷室から別の女性の遺体が発見された。12年前にミルルート邸の前で車の事故に遭い、美しい顔の半分に火傷を負った元女優ハナだった。被害者の周辺を捜査すると、レーニの叔父、配送車の運転手、12年前に家事や子守りをしながらミルルート家に滞在していた留学生など、不審な人物との繋がりが浮き彫りとなった。一方、一人の男が真相を暴かれるのを恐れるかのように、新たな動きを見せる。うだつの上がらない夫、義弟との密通、俳優として成功できない長男と医師になった次男、一家を理想の家族にまとめようとする女優――いびつな家族から抜け出すように一人暮らしを始めたレーニは、精神を病んでいた。ヴァルナー警部とクロイトナー巡査がたどりついた真実とは？南ドイツの人気作家が、フリードリヒ・グラウザー賞（ドイツ推理作家協会賞）新人賞を受賞したシリーズ、待望の第三弾！
クリスマスの朝、女優カタリーナ・ミルルートの娘レーニが散弾銃で撃ち殺された。四月、復活祭前の聖週間に配送車の荷室から女性の遺体が発見される。十数年前、ミルルート家の前で交通事故に遭っていた元女優だった。運転手は女性との関係を否定したが、運送会社の防犯カメラには前日の晩、管理棟の入口で女性が運転手に何かの紙を見せている姿が映っていた。やがて女性と関わりがあったルーマニア人の娘が行方不明になっていることが判明する。寒がりのヴァルナー警部と問題児クロイトナー、二人の人間ドラマが物語に彩りを添える傑作シリーズ、第三弾！

フェーア，アンドレアス(フェーア，アンドレアス)
１９５８年、ドイツのバイエルン州生まれ。同州の放送メディアで法律関係の職務に携わる傍ら、９１年から脚本家として活躍。２００９年に『咆哮』で作家デビューし、フリードリヒ・グラウザー賞（ドイツ推理作家協会賞）新人賞を受賞。同作に始まる「ヴァルナー＆クロイトナー」シリーズは本国で圧倒的人気を博している