内容紹介：古いフランス製の家計簿に書きこまれた膨大な文書を翻訳してほしい、と文化人類学者河島からの依頼。最後にVincent van Goghと署名があって、ゴッホ直筆かもしれない。しかも署名付き家計簿は二冊存在するという。贋作ならば、なぜ複数必要だったのか。ぼくは翻訳を進めるいっぽう、家計簿の来歴を追った。だが、謎は深まるばかりだった。
古いフランス製の家計簿に書きこまれた膨大な文書を翻訳してほしい、と文化人類学者河島からの依頼。最後にＶｉｎｃｅｎｔ　ｖａｎ　Ｇｏｇｈと署名があって、ゴッホ直筆かもしれない。しかも署名付き家計簿は二冊存在するという。贋作ならば、なぜ複数必要だったのか。ぼくは翻訳を進めるいっぽう、家計簿の来歴を追った。だが、謎は深まるばかりだった。

長野　まゆみ(ナガノ　マユミ)
東京都生まれ。１９８８年「少年アリス」で第２５回文藝賞を受賞しデビュー。２０１５年『冥途あり』で第４３回泉鏡花文学賞、第６８回野間文芸賞を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）