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内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
キム チュイ(キム チュイ)
1968年、ベトナムのサイゴン(現ホーチミン市)に生まれる。10歳のときにボートピープルとして家族とともにベトナムを去り、マレーシアの難民キャンプを経てカナダへ移民。モントリオール大学で学位取得後に、裁縫師、通訳、弁護士、レストラン経営などを経験し、2009年にデビュー作Ruを発表。同作でカナダ総督文学賞など数々の文学賞を受賞する。2018年には、ノーベル文学賞の代替賞であるニュー・アカデミー文学賞の最終候補者4名に残った キム チュイ(キム チュイ)
1968年、ベトナムのサイゴン(現ホーチミン市)に生まれる。10歳のときにボートピープルとして家族とともにベトナムを去り、マレーシアの難民キャンプを経てカナダへ移民。モントリオール大学で学位取得後に、裁縫師、通訳、弁護士、レストラン経営などを経験し、2009年にデビュー作Ruを発表。同作でカナダ総督文学賞など数々の文学賞を受賞する。2018年には、ノーベル文学賞の代替賞であるニュー・アカデミー文学賞の最終候補者4名に残った |
ベトナムで孤児であったところを拾われたマンは、育ての母に導かれ、カナダのモントリオールでベトナム料理店を営む男性と結ばれる。子供にも恵まれ、レストランも次第に繁盛して、生活は順風満帆であるように見えるが、マン自身は、常に日陰にひっそりとたたずんでいるように感情を押し殺して、どこか満たされない様子で日々を過ごしていた。しかしそんな最中、レストランの盛況とともに刊行したレシピ本の成功を機に訪れたフランスで一人のシェフと出会い、マンは、内に秘めた感情を少しずつ顕わにしてゆく…