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内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
陳 思宏(チン シコウ)
1976年、台湾の彰化県永靖郷の農家に、9人姉弟の末っ子として生まれる。輔仁大学英文系を卒業後、台湾大学戯劇研究所で演劇学を学び、俳優としても活躍する。2002年、短篇集『指甲長花的世代(未邦訳)』で作家デビュー。精力的に短篇、長篇、エッセイを上梓し、2019年に刊行された『亡霊の地』で、台湾文学賞金典年度大賞と金鼎賞文学図書賞を受賞した 陳 思宏(チン シコウ)
1976年、台湾の彰化県永靖郷の農家に、9人姉弟の末っ子として生まれる。輔仁大学英文系を卒業後、台湾大学戯劇研究所で演劇学を学び、俳優としても活躍する。2002年、短篇集『指甲長花的世代(未邦訳)』で作家デビュー。精力的に短篇、長篇、エッセイを上梓し、2019年に刊行された『亡霊の地』で、台湾文学賞金典年度大賞と金鼎賞文学図書賞を受賞した |
同性愛者として生きることへの抑圧から逃れるため、台湾の故郷の村、永靖を離れ、ベルリンで暮らしていた作家の陳天宏は恋人を殺してしまう。刑期を終え、よるべのないドイツから、生まれ育った永靖に十数年ぶりに戻って来た。折しも中元節を迎えていた故郷では、死者の魂を迎える準備が進んでいた。天宏のいなくなった両親と結婚した姉たち、狂った姉、そして兄。生者と死者の…(続く)
同性愛者として生きることへの抑圧から逃れるため、台湾の故郷の村、永靖を離れ、ベルリンで暮らしていた作家の陳天宏は恋人を殺してしまう。刑期を終え、よるべのないドイツから、生まれ育った永靖に十数年ぶりに戻って来た。折しも中元節を迎えていた故郷では、死者の魂を迎える準備が進んでいた。天宏のいなくなった両親と結婚した姉たち、狂った姉、そして兄。生者と死者の語りで、家族が引き裂かれた理由と天宏が恋人を殺した理由、土地の秘密、過ぎ去りし時代の恐怖と無情が徐々に明らかになっていく。2020年、台湾文学賞金典年度大賞と金鼎賞文学図書賞を受賞。2022年秋、ニューヨーク・タイムズから「最も読みたい本」に選出された、最注目の台湾の若手作家が贈る慟哭の物語。