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内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
ウィトゲンシュタイン,ルートウィヒ(ウィトゲンシュタイン,ルートウィヒ)
1889‐1951年。ウィーンのユダヤ系富豪の家に生まれる。航空工学や数学を学んだ後、フレーゲやラッセルの影響を受けて論理学などを学ぶ。『論理哲学論考』の完成によって哲学問題をすべて解決させたと考え、その後、小学校教師などの職に就いたが、自己の言語理論への批判的検討を通して新たな転回を遂げ、哲学者としてケンブリッジ大学に復帰。後年の思想は『哲学探究』へと結実する ウィトゲンシュタイン,ルートウィヒ(ウィトゲンシュタイン,ルートウィヒ)
1889‐1951年。ウィーンのユダヤ系富豪の家に生まれる。航空工学や数学を学んだ後、フレーゲやラッセルの影響を受けて論理学などを学ぶ。『論理哲学論考』の完成によって哲学問題をすべて解決させたと考え、その後、小学校教師などの職に就いたが、自己の言語理論への批判的検討を通して新たな転回を遂げ、哲学者としてケンブリッジ大学に復帰。後年の思想は『哲学探究』へと結実する |
色の概念の論理は見かけ以上に複雑だ―。病床にあった晩年のウィトゲンシュタインは、ゲーテの『色彩論』に触発され、死の直前まで「色彩」の問題を考察し続けた。透明で白いガラスはなぜ想像できないのか、「赤っぽい緑」というような色はありうるか、全員が色盲である民族を想像してみよ…。『哲学探究』で示された「言語ゲーム」などの視点を採り入れた「色の論理学」ともいうべき思考実験は、われわれが自明視しがちな色彩概念を根本から揺さぶり、深い探究へと読者を誘う。同時期の…(続く)
色の概念の論理は見かけ以上に複雑だ―。病床にあった晩年のウィトゲンシュタインは、ゲーテの『色彩論』に触発され、死の直前まで「色彩」の問題を考察し続けた。透明で白いガラスはなぜ想像できないのか、「赤っぽい緑」というような色はありうるか、全員が色盲である民族を想像してみよ…。『哲学探究』で示された「言語ゲーム」などの視点を採り入れた「色の論理学」ともいうべき思考実験は、われわれが自明視しがちな色彩概念を根本から揺さぶり、深い探究へと読者を誘う。同時期の遺稿『確実性の問題』にも通底する点がみとめられる、晩期の思想が端的に表れた断片集。
もくじ情報:第1部;第2部;第3部