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内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
ラティ,アクシャット(ラティ,アクシャット)
イギリスのオックスフォード大学で有機化学博士号、インドのインスティテュート・オブ・ケミカル・テクノロジーで科学技術学士号を取得したのち、ニュースウェブサイト『Quartz』、『エコノミスト』誌の記者となり、現在は『ブルームバーグ・ニュース』のシニアレポーターであり、ポッドキャスト『ゼロ』のホストも務めている。環境問題を取材する記者としてさまざまな賞を受賞し、その仕事は世界の有力紙、『ニューヨーク・タイムズ』、『ワシントン・ポスト』、『ウォールストリート・ジャーナル』などで取り上げられてきた ラティ,アクシャット(ラティ,アクシャット)
イギリスのオックスフォード大学で有機化学博士号、インドのインスティテュート・オブ・ケミカル・テクノロジーで科学技術学士号を取得したのち、ニュースウェブサイト『Quartz』、『エコノミスト』誌の記者となり、現在は『ブルームバーグ・ニュース』のシニアレポーターであり、ポッドキャスト『ゼロ』のホストも務めている。環境問題を取材する記者としてさまざまな賞を受賞し、その仕事は世界の有力紙、『ニューヨーク・タイムズ』、『ワシントン・ポスト』、『ウォールストリート・ジャーナル』などで取り上げられてきた |
世界の平均気温が産業革命前と比べて1.5℃ではなく2℃上昇すると、世界規模で100兆ドルの経済損失が生じる。2050年に二酸化炭素排出量ゼロどころか、さらに意欲的な目標の達成が求められる。現代文明を支えるエネルギーシステムを再構築し、地球上の80億人を養う農業システムを再考し、人類とこの惑星の関係を作り変えるのに、残された時間は30年足らずだ。大気中に過剰な温室効果ガスが放出される一因は野放しの資本主義なので、同じ轍を踏むわけにはいかない。だが、そのうえでゼロ・エミッション〔環境汚染物質の排出をゼロに近づけること〕を短期間に実現するには、資本主義の刷新が唯一の現実的な方法かもしれない。本書では、資本主義の力を利用して気候問題に取り組むことが、なぜ可能なのかを明らかにする。そして、すでにその動きがどのように始まっているかも明らかにする。本書では、世界で優勢にある経済システムの下で、進歩の流れを止めたり、間違っても逆行したりせずに、いかに気候変動に取り組むかを述べる。…なぜこのような事態に陥ったのか、将来の世代が必ずよりよい生活を送るにはどのような手段があり、私たちはすでにその手段の一部をどう講じているのかを理解するために、枠組みを提供するのが本書の目的だ。この枠組みは、テクノロジー、政策、人という3つの大きな要素から成る。気候目標を達成しようとする努力によって、私たちの文明は再建されていく。本書で取り上げるのは、後世に、ゼロ・エミッションを目指す競争の時代、と定義される時代だ。世界の経済システムの手直しには、あらゆるものの根本的な変化が必然的にともなう。どう暮らすか、どう移動するか、何を食べ、何を着るか、といったことが、すべて変化する。つまり、私たちのあり方が変わるのだ。本書「第1章」より。
もくじ情報:第1章 理解のための枠組み;第2章 官僚;第3章 勝者;第4章 行動家;第5章 フィクサー;第6章 大富豪;第7章 カウボーイ;第8章 改革者;第9章 執行者;第10章 活動家;第11章 資本家;第12章 次のステップ