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内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
大〓 ひかり(オオツカ ヒカリ)
古典エッセイスト。1961年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部日本史学専攻を卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 大〓 ひかり(オオツカ ヒカリ)
古典エッセイスト。1961年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部日本史学専攻を卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) |
SNSによる誹謗中傷事件…(続く)
SNSによる誹謗中傷事件が、連日ニュースを賑わせている。これらは「現代病」として取り上げられるが、日本の歴史を振り返れば、決して今に始まったものではない。勝者によって書かれる記紀などの歴史書では、戦や権力闘争に敗れた相手は、醜く惨めに描かれることが定めのみならず、道鏡事件における称徳天皇のように、女性への性的な誹謗中傷も古来行なわれてきた。本書は、古典や歴史書に記された事実から人間の悪意を読み解き、その裏にある共通点や現代に通ずる歪んだ正義感を読み解くもの。自らもいわれなき炎上を体験した著者だからこそ書ける、日本人の本質。
もくじ情報:悪意極まれば人間扱いしない―容貌描写と悪意;悪意をうたう古代歌謡;古代の大罪、呪詛;嘘の告発と悪意;公正であるはずの歴史書に秘められた悪意;言霊が信じられていた古代なればの罰としての改名;弱者へ向けられる悪意、強者へ向けられる悪意;「悪霊」化の瞬間;女性蔑視と悪意;中世の大罪・悪口;近世の悪口祭と、古代の大祓;「普通の人」がよそ者へ向ける悪意;悪意を利用した支配;家族の中の悪意―日本版シンデレラ『落窪物語』の場合;七代祟る―一定の家筋への悪意;まじないとわらべ歌の悪意;悪意をぶつけられた歴史上の人物