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内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
瀬田 勝哉(セタ カツヤ)
1942年大阪府生まれ。歴史家。専門は日本中世史および木の社会史・文化史。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。武蔵大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 瀬田 勝哉(セタ カツヤ)
1942年大阪府生まれ。歴史家。専門は日本中世史および木の社会史・文化史。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。武蔵大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) |
ある日、著者のもとに植物学…(続く)
ある日、著者のもとに植物学者から共同研究への誘いの手紙が届いた。全国の巨樹イチョウを調べているが、中国・朝鮮半島から日本に渡来した時期を科学的な根拠によって明かしたい、歴史研究者のあなたの協力を得たい、という。植物学者の圧倒的な熱意に衝き動かされた著者は、ここからイチョウの史料調査に正面から取り組む。記録、古文書などイチョウに関するあらゆる文献を求めて全国を歩くなか、ある郷土史家が残した一冊の本に出会う。そこには江戸中期、将軍吉宗が引き起こした美作国・菩提寺のイチョウにまつわる村の大事件が記されていた。イチョウ関係でこれほどの古文書は世界を探しても他にないだろう。それはどんなイチョウか。また稀有な史料を書き写した郷土史家とは。歴史研究者が綴るあくなき史料探求の道。
もくじ情報:第一章 なぜ巨樹イチョウか―そもそもの私のミッション;第二章 全国にイチョウ史料を求めて;第三章 『美作高円史』の衝撃―古文書が語る「享保五年」の事件;第四章 史料の発見者「寺阪五夫」を追う;第五章 「一四、一五世紀」のイチョウ―東アジアを視野に入れて;第六章 菩提寺とイチョウに何が起きていたのか―中世から再び近世へ;第七章 なぜイチョウの「祟り」は復活するのか―「菩提寺略縁起」の誕生;第八章 幻の年代記『菩提寺古今録』は語る―江戸後期から明治へ;第九章 国の「史蹟名勝天然紀念物」指定までの道程;第一〇章 菩提寺イチョウに吹く新しい風