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内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
今福 龍太(イマフク リュウタ)
1955年東京生まれ。文化人類学者・批評家。東京外国語大学名誉教授。メキシコ、カリブ海、アメリカ南西部、ブラジル、奄美・沖縄群島などで広範なフィールドワークを行う。国内外の大学で教鞭をとり、サンパウロ大学客員教授、サンパウロ・カトリック大学客員教授、台湾・淡江大学客座教授などを歴任。2002年より奄美・沖縄・台湾を結ぶ遊動型の野外学舎〈奄美自由大学〉を主宰し、唄者・吟遊詩人としても活動。主な著書に『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』(読売文学賞受賞)(みすず書房)など多数 今福 龍太(イマフク リュウタ)
1955年東京生まれ。文化人類学者・批評家。東京外国語大学名誉教授。メキシコ、カリブ海、アメリカ南西部、ブラジル、奄美・沖縄群島などで広範なフィールドワークを行う。国内外の大学で教鞭をとり、サンパウロ大学客員教授、サンパウロ・カトリック大学客員教授、台湾・淡江大学客座教授などを歴任。2002年より奄美・沖縄・台湾を結ぶ遊動型の野外学舎〈奄美自由大学〉を主宰し、唄者・吟遊詩人としても活動。主な著書に『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』(読売文学賞受賞)(みすず書房)など多数 |
〈仮面〉とは、世界と自己とのあわいにおいて曖昧な〈私‐他者〉を重層的に形づくる文化的な仕掛けであった。日本人は古来、素顔の奥を直感的に見通す、不思議な視線を持ちあわせていた。本書は、〈顔〉が表層の記号と化し、〈仮面〉が自己偽装の道具と成り果てた時代に世界の仮面文化…(続く)
〈仮面〉とは、世界と自己とのあわいにおいて曖昧な〈私‐他者〉を重層的に形づくる文化的な仕掛けであった。日本人は古来、素顔の奥を直感的に見通す、不思議な視線を持ちあわせていた。本書は、〈顔〉が表層の記号と化し、〈仮面〉が自己偽装の道具と成り果てた時代に世界の仮面文化、芸能、文学、絵画、映画を渉猟しながら、人間の生のあり方を根底から問い直そうとする、「革命の書」である。
もくじ情報:1 顔、面、ペルソナ 和辻哲郎に導かれて;2 〈うしろ向きに未来に入る〉こと 戸井田道三と能面;3 諷刺と蜚語の王国 金芝河における仮面の叛乱;4 他者性の乱舞 メキシコと仮面;5 ヴァンクーヴァー島への小さな旅 レヴィ=ストロース『仮面の道』を傍らに;6 恐怖と仮面 ポーからボルヘスへ;7 苦く甘美な喧噪 ジェームズ・アンソールと仮面の祝祭;8 哲学者の夢の涯てに プルチネッラと永遠の生;9 隠喩としての仮面 ファノン、セゼール、ボールドウィン;10 仮面の解剖学 安部公房における〈顔の喪失〉;11 ポスト・フェストゥムの仮面 セリエント、吉岡実、ベンヤミン;12 死者の召喚 三つの仮面劇をめぐって;13 もう一つのペルソナ 〈仮面の政治学〉の彼方へ