|
内容紹介・もくじなど
内容紹介:1973年に書き下ろし長篇小説として出版され、その年の野間文芸賞受賞作となった『洪水はわが魂に及び』。このとき作者・大江健三郎は三十八歳の若さだった。当時、世界を覆う核兵器の恐怖や環境破壊の進行、連合赤軍事件に代表される過激な左翼思想の行き詰まり……といった、戦後の高度経済成長が陰りを見せるとともに様々な矛盾が露呈しはじめる時代だった。しかし、この『洪水はわが魂に及び』は言うまでもなく、実際に起きた出来事をもとに構想された作品ではない。知的障害を持つ男児・ジンと「核避難所」(シェルター)で隠遁生活を送る男・大木勇魚に「自由航海団」を名乗る若者のグループが近づく。この若者たちはありとあ…(続く)
内容紹介:1973年に書き下ろし長篇小説として出版され、その年の野間文芸賞受賞作となった『洪水はわが魂に及び』。このとき作者・大江健三郎は三十八歳の若さだった。当時、世界を覆う核兵器の恐怖や環境破壊の進行、連合赤軍事件に代表される過激な左翼思想の行き詰まり……といった、戦後の高度経済成長が陰りを見せるとともに様々な矛盾が露呈しはじめる時代だった。しかし、この『洪水はわが魂に及び』は言うまでもなく、実際に起きた出来事をもとに構想された作品ではない。知的障害を持つ男児・ジンと「核避難所」(シェルター)で隠遁生活を送る男・大木勇魚に「自由航海団」を名乗る若者のグループが近づく。この若者たちはありとあらゆるカタストロフを想定して恐れつつ、一方でそれとともに自分たちも滅ぶことを求めるという、矛盾をはらむ集団行動をつづけている。やがて勇魚は「自由航海団」の若者たちに合流し、とともに「核避難所」に立てこもる。そして、圧倒的なまでに暴力と祈りの入り混じったラストシーンに至る--
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||