chari chariこと井上 薫による、“SEEDS&GROUND”レーベルが遂に始動する。その第一弾リリースとなるのが、リミキサーとして世に残してきた作品の中から、未発表ヴァージョンや初CD化曲を含み選りすぐりの10曲を自らコンパイルした今作「Ten Remixes」。メジャーからアンダーグラウンド、日本国内外問わず、実に様々なアーティストの作品を手掛けているのは以下トラックリストを見れば一目瞭然だろう。chari chariとしての代表作としては「spring to summer」（1999FILE）、「in time」（2002TOY’S FACTORY）の2枚のアルバムが挙げられるが、そこにみられるリズムと空間構成に対するオリジナルな視点と肉体性は、こうした他アーティストのリミックスにも見事に活かされている。クルーエル・グランド・オーケストラ、NXS、フェミ・クティ・OOIOO、フランキー・ヴァレンタイン、SOFT、バッファロー・ドーター、カーム、ポート・オブ・ノーツ、宮沢和史のリミックスが収録された本作にも、一遍のコンピレーションアルバムを聴いているような統一感があると同時に、世界中のあらゆる場所をトリップしているような時空間を超えた感覚があると言えるだろう。「自作を好き勝手にリリースしていくためのレーベルを、との思いで“SEEDS&GROUND”を実験的に立ち上げました。レーベル名は、種と土壌から生命が芽吹き、実を結んでいくイメージ、セックスのメタファー、究極のミニマリズム…..といった意味合いが後からどんどん付けられていきますが、総じて観念的な巨大さ、大きなサイクル、奥行き、への音的な憧憬があるワケだ、ということが言いたかったのですが?よくわかりませんね。御託はともかく音を聴いてくれ!ということで、「Ten Remixes」以降も地道にリリースを重ねていく所存です。本当に素晴らしいアーティストが身近にいればそのリリースも考えます。よろしくお願いします。」と井上自身は語る。因みにジャケットの絵は本人によるものである。今後は本人のコメントにもあるように、井上のオリジナル楽曲を軸に、12inchアナログ、CDを精力的にリリースしてゆく予定。