内容紹介:アジアインフラ投資銀行は、世界の構造をどう変えるのか 乗り遅れた日本は、どうすべきか? Asian Infrastructure Investment Bank AIIB設立のインパクトとは 今、AIIBに関する本を書いてみたいと考えた理由は二つある。一つは、AIIBは世界的な構造変化を顕著に表わしているからだ。もう一つの理由は、AIIBは、わが国が明確な自分の意見を形成するきっかけになる可能性を秘めていることだ。今後は、従来のような単純な米国追従型の政策運営では、自国の国益を守ることが次第に難しくなることが予想される。■中国は、世界の金融覇権を奪うのか 中国が2015年中の設立を目…(続く)
中国が2015年中の設立を目指す「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」。米国、日本は静観の構えだが、英国の参加表明をきっかけに、欧州を含む50カ国を超える国が加入を決めている。この国際金融機関の設立によって、中国は何を狙おうとしているのか。米国主導のIMF(国際通貨基金)や、日本が深く関わるADB(アジア開発銀行)との関係はどうなるのか。いま、世界の金融体制は米国一極集中から多極化しつつある。それはとりもなおさず、世界覇権の構造が変化する兆しでもある。激動の中、日本はどう行動すべきなのか?現状から分析する。
もくじ情報:第1章 AIIBの脅威(設立の経緯とその役割;中国経済が抱える問題 ほか);第2章 世界の金融体制とその歴史(アメリカ主導の世界金融システム;IMFと世界銀行 ほか);第3章 米国を追い落とし、覇権を狙う中国(「世界の工場」から世界の覇権国を目指す;アメリカといえども、無視できない存在となった中国 ほか);第4章 多極化する世界(低下するアメリカの威信;覇権国と歴史の流れ ほか);第5章 日本はどうすべきか(AIIBはどうなるか?;日本はこれからもアメリカ追従で大丈夫か ほか)