柳田の「無名の民間人、百姓や町人などが書き残した生活記録」から問題を探ろうとする方法論はリニューアルされ、フィールドと歴史が再会する地平を生んだ。地誌・随筆を例にした民俗学的「取説」と、その実践例を「王権と民俗」で示した入門書。
もくじ情報：１　民俗学と文献史料のあいだ（柳田國男と文献史料；幻の近世日記刊行計画　ほか）；２　地誌（柳田国男が読んだ地誌；官撰地誌略史　ほか）；３　随筆（活字化された近世随筆；近世随筆の多様性　ほか）；４　文字文化と王権（和歌による除災；呪歌と王権　ほか）；終章　文字文化史の地平―むすびにかえて

村上　紀夫(ムラカミ　ノリオ)
奈良大学文学部史学科教授。１９７０年、愛媛県生まれ。大谷大学大学院博士後期課程中退。博士（文学・奈良大学）。専門は日本文化史（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）