手掛けてみると、童話とはとてもむずかしいものでした。苦労して、まず書き上げたのが「七まいの葉」という童話集のうちの「ふみこのおともだち　はる　なつ　あき　ふゆ」でした。今読みかえすと、ぼくにはその苦労のあとばかりがみえます。そして自分の童話というものを手探りでさぐっている、自分の姿も見えます。そしてできあがったのが、「七まいの葉」でした。作品が七編はいっているから、こういう題にしたのです。「とうさんのまほう　えいっ」は、「いちごえほん」に書かれたもので、素材はそのころの娘との生活のなかから出てきたものです。このくまの父子のおはなしのシリーズば、これからも書いていきたいと思っています。