平成７年に発足した「ゲートの環境対策新技術開発委員会」において水門の文化遺産部会が設置され、文化遺産的価値のある鋼製ゲートの選定作業に着手しました。文化遺産的価値がある水門設備として、設備の歴史文化性、技術文化性、審美性、知的文化性、地域への貢献、の視点から選定作業を行い、各ゲートメーカの実績を中心として、国内の約８７００に及ぶ設備を年代ごとに型式分類し技術的な評価をしました。そのほか全国の水と川に関する資料館、記念館に問合せを行い地域で評価されている水門設備の発掘を行いました。本書は、この研究によって時代により水門設備に求められる性能の変化に対応して進化したゲートの形式と機能の系統化と発展の歴史を整理し、革新的な技術や画期的な規模を有するもの、地域の風土が生んだ豊かな景観を演出するものおよび社会に多大な貢献をした約２５０の鋼製ゲート設備を洗い出し、その中から選定委員会で１００を選定し、紹介したものです。
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