内容紹介：“花生み”とは、流した涙を美しい花に変える特異体質の者をさす。そんな花生みは、華やかな容姿をもち、知力体力ともに秀でた“花食み”から体液を得ないと生きていけない。同じく花食みも、花生みの体液と涙の花を糧とし、依存関係を求める－－。花生みのアミリは、十歳の時、修道院で花食みのレオナルドと出会う。二十八歳のレオナルドは国の第四王子で、孤独に泣くアミリに寄り添い、その瞳から流れる薔薇の花びらを「美しい」と称賛してくれた。そんなレオナルドから「いつか家族になろう」と約束されたアミリは、花生みとしてレオナルドの花嫁になることを夢見るようになった。それから七年、一国の王となったレオナルドとついに家族になる日がやってきた。迎え入れてくれたレナルドは心からアミリを慈しみ愛してくれるが、それは親愛の情であって、大人の花生みとしてアミリを欲してくれているわけではなく…？
“花生み”とは、流した涙を美しい花に変える体質の者。花生みは、秀でた知力と体力を持つとされる“花食み”から汗や涙などの体液を得ないと生きていけない。同じく花食みも、花生みの体液と涙の花を糧とし、依存関係を求める―。花生みの孤児・アミリは、十歳の時、修道院で花食みのレオナルドと出会う。国の第四王子である二十八歳のレオナルドは、孤独に泣くアミリに寄り添い、瞳から流れる薔薇の花びらを「美しい」と称賛してくれた。そんなレオナルドから「いつか家族になろう」と約束されたアミリは、彼のすべてに惹かれ、花嫁になりたいと強く夢見るようになっていった。それから七年、一国の王となったレオナルドの元で暮らす日がやってきた。迎え入れてくれたレオナルドは心からアミリを慈しみ愛してくれるが、それは親愛の情であって、アミリが望む大人の花生みに向ける情ではなかった。どうすればレオナルドに愛され、花嫁にしてもらえるのかと思い悩むアミリだが…？