本書は、障害児教育の原理や制度を概括した入門書ではありません。本書は、障害児教育の一分野である障害児教育方法を論じたものです。障害児教育の教師を目指す学部学生や大学院生、またすでに現場で障害児を指導している教師や障害児福祉に関係する人達に、障害児教育方法の「論点」を知っていただくために、また、障害児教育方法の諸側面における「論点」を「探究」できるように編集したのが本書です。各執筆者が「論点」を示し、読者が障害児教育の教育課程と方法論を自己の責任において探究できるように編集したつもりです。
もくじ情報：教育方法の歴史から学ぶ；教育課程編成の意義と課題；生活主義教育；総合的学習をどのように考えて実践するか―「総合的な学習の時間」の授業づくり；教科指導の実践と論点；「養護・訓練」／「自立活動」の領域論と課題；教授‐学習論の展開；集団の指導と個別の教育計画；作業教育と労働教育の相違と統合；後期中等教育の実践と課題〔ほか〕