内容紹介：若い頃(1941年)旧中国の農村調査に参加した折に農民の生活を実見調査した体験と、文学作品までも渉猟して発掘した史料によって、従来の制度的な研究を越えた著者のライフワーク。没後刊行の著作集が遂に完結する。異彩を放って注目された第1巻『中国シャーマニズムの研究』・第2巻『中国漁業史の研究』刊行後10数年を過ぎてなお、文献中心のこのジャンルでは刺激的な1冊！
もくじ情報：第１部　村落制度（唐代の村落と隣保―『全唐詩』よりみたる四隣を中心に；唐代の郷―『元和郡県図志』よりみた；再び唐代の郷について―望郷と耆老　ほか）；第２部　農村の諸問題（宋代淮水中流の都市寿春と周辺の農村―天聖院仏会人名碑による；清末山西の村落の諸様相―『秋審招冊』（山西司）よりみたる；山西の村政をめぐる二、三の問題　ほか）；第３部　都市の諸問題（宋代黄河中流の都市滑州と商人組合「行」；清代湖広米流通の一面―南京の湖南会館よりみた；清代華北の都市の戸口に関する一考察　ほか）