内容紹介：胸苦しくも愛しい少女時代の記憶6年間同じ顔ぶれのクラスメイトとの、微妙な距離感、先生への憧れ、淡い初恋――田舎の小学生・センリの変化と成長をみずみずしく綴る連作短編集。（解説／くらもちふさこ）
クラスメイトは六年間一緒。刺激のない田舎に住む小学生のセンリだが、気になることは山積みだ。身体の弱い妹への戸惑い。いじめられっ子への苛立ちと後ろめたさ。好きな男の子の話題で盛り上がる女子の輪に入れない自分。そして悔しさの中、初めて自覚した恋心―。子どもだって単純じゃない。思春期の入り口に至る少女の成長過程を繊細にすくいあげた、懐かしく、胸の痛みを誘う物語。

豊島　ミホ(トシマ　ミホ)
１９８２年秋田県生まれ。早稲田大学在学中の２００２年、「青空チェリー」で“女による女のためのＲ‐１８文学賞”読者賞を受賞しデビュー（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）