美術手帖で2010年から連載をしている美術批評・椹木野衣さんの「後美術論」を書籍化します。

文学賞情報：2015年25回吉田秀和賞受賞
「後美術」とは美術や音楽といった既成のジャンルの破壊を行うことで、ジャンルが産み落とされる前の起源の混沌から、新しい芸術の批評を探り当てる試み。例えば、ジョン・レノンとオノヨーコの活動を同じ「後美術」と呼ぶこと。ポピュラー音楽と前衛美術の枠組みが外されて、二人のアーティストとなったジョンとヨーコによる「音楽と美術の結婚」―。このジャンルを溶解させる婚姻から授かる創造の地平が「後美術」である。
もくじ情報：音楽と美術の結婚；新スロヴェニア芸術と動物園ＴＶ；スローターハウスの聖母たち；残虐行為への展覧会；次は溶解だ；地獄と髑髏；「歌う彫刻」と「人間＝機械…（続く）

椹木　野衣(サワラギ　ノイ)
美術批評家。１９６２年秩父市生まれ。現在、多摩美術大学教授（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）