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『記紀』を読むと、二書はある一つのことを言うために編纂したと思われる節があり、それを覚られぬよう二つの書にしたのではないかと、著者は考えた。二書を以て持統を根本的に批判し、壬申の乱で自害に追い込まれた大友の名誉の復権を意図した。その結果、皇后でもない元明が、子から親への皇位継承を正統化することに成功した。記紀は実は元明のために編んだ書であるという新説である。
『記紀』を読むと、二書はある一つのことを言うために編纂したと思われる節があり、それを覚られぬよう二つの書にしたのではないかと、著者は考えた。二書を以て持統を根本的に批判し、壬申の乱で自害に追い込まれた大友の名誉の復権を意図した。その結果、皇后でもない元明が、子から親への皇位継承を正統化することに成功した。記紀は実は元明のために編んだ書であるという新説である。
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