緻密にまとめあげられた、幾何学の教科書の邦訳。　　本書では幾何学の源流である古代ギリシャ時代から、１６－１９世紀ごろのデカルト・ガウス等により発展した解析的な幾何学までの正統な幾何学を学ぶことができます。古代ギリシャ人が幾何学を創造してきた歩みにならい、実用的な測量に活きたタレスやピュタゴラス学派、プラトンなどの幾何学、ギリシャ期の最後の偉大な創造である平面三角法と球面三角法、そして人類の夢の一つでもある天体の運動の理解までを豊富な実例とともに解説しています。　　２０００年を超える幾何学史中に含まれる近現代数学者・物理学者による美しい結果も含まれており、たんなる歴史書にとどまらず、楽しく読める一冊です。　　　＜下巻目次（予定）＞第２部　解析幾何学　　◆第６章　デカルトの幾何学　　◆第７章　デカルト座標　　◆第８章　作図できるか、それともできないか　　◆第９章　空間幾何学とベクトル代数　　◆第１０章　行列と線形写像　　◆第１１章　射影幾何

第６、７章では、代数を使わないと解けなかった問題が解かれ、第８章では定木とコンパスによる作図問題を解ける場合は解き、解けない場合はその証明ができるようになる。続く章では、高次元の図形を幾何的に扱い、ベクトル空間と線形写像による統一的な取り扱いや、さらには射影幾何も扱う。章末演習問題の解答も収録。
もくじ情報：第２部　解析幾何学（デカルトの幾何学；デカルト座標；作図できるか、それともできないか；空間幾何学とベクトル代数；行列と線形写像；射影幾何）

蟹江　幸博(カニエ　ユキヒロ)
１９７６年３月、京都大学大学院理学研究科博士課程修了。三重大学名誉教授。理学博士。専門はトポロジー、表現論（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）