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内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
多和田 葉子(タワダ ヨウコ)
1960(昭和35)年、東京生まれ。早稲田大学文学部卒。’82年、ドイツ・ハンブルクへ。ハンブルク大学大学院修士課程修了。’91(平成3)年『かかとを失くして』で群像新人賞、’93年『犬婿入り』で芥川賞、2000年『ヒナギクのお茶の場合』で泉鏡花賞、’02年『球形時間』でドゥマゴ文学賞、『容疑者の夜行列車』で谷崎潤一郎賞、伊藤整文学賞を受賞。日独二ヶ国語で作品を発表しており、1996年にはドイツ語での作家活動によりシャミッソー文学賞受賞。2018年『献灯使』で全米図書賞(翻訳文学部門)受賞。’06年よりベルリン在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されて…( ) 多和田 葉子(タワダ ヨウコ)
1960(昭和35)年、東京生まれ。早稲田大学文学部卒。’82年、ドイツ・ハンブルクへ。ハンブルク大学大学院修士課程修了。’91(平成3)年『かかとを失くして』で群像新人賞、’93年『犬婿入り』で芥川賞、2000年『ヒナギクのお茶の場合』で泉鏡花賞、’02年『球形時間』でドゥマゴ文学賞、『容疑者の夜行列車』で谷崎潤一郎賞、伊藤整文学賞を受賞。日独二ヶ国語で作品を発表しており、1996年にはドイツ語での作家活動によりシャミッソー文学賞受賞。2018年『献灯使』で全米図書賞(翻訳文学部門)受賞。’06年よりベルリン在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) |
豆のスープをかき混ぜてもの思いに遊ぶ黒い“奇異茶店”。サングラスの表面が湖の碧さで世界を映す眼鏡屋。看板文字の「白薔薇」が導くレジスタンス劇。カント、マルクス、マヤコフスキー。ベルリンを幾筋も走る、偉人の名をもつ通りを、あの…(続く)
豆のスープをかき混ぜてもの思いに遊ぶ黒い“奇異茶店”。サングラスの表面が湖の碧さで世界を映す眼鏡屋。看板文字の「白薔薇」が導くレジスタンス劇。カント、マルクス、マヤコフスキー。ベルリンを幾筋も走る、偉人の名をもつ通りを、あの人に会うため異邦人のわたしは歩く。多言語の不思議な響きと、歴史の暗がりから届く声に耳を澄ましながら。うつろう景色に夢想を重ね、街を漂う物語。