幹部候補生学校での一年間の教育期間中、最初の天王山「八マイル遠泳」をなんとか乗り切った時武候補生の前に第二の、そして最大の天王山「野外戦闘訓練」が立ちはだかる。船乗りに必須の理系科目の怒涛の追試を撃破しつつ、無事卒業し「士官」になることができるのか。落ちこぼれ候補生の最後の闘いが始まった。
もくじ情報：海自伝統の…；ガチなサマーキャンプ―幕営訓練；夏季休暇；“かとり”で護衛艦実習；地獄の陸戦訓練とホトケの機関実習；匍匐前進の日々；野外戦闘訓練；最高の突撃をもう一度；当直士官、クビ！；弥山登山競技、まさかの優勝；最後の週番、最後の護衛艦実習；幹部候補生学校、卒業

時武　里帆(トキタケ　リホ)
１９７１（昭和４６）年、神奈川県生まれ。１９９４（平成６）年、明治大学文学部卒業し、海上自衛隊幹部候補生学校入校。任官後、練習艦「かしま」に乗り組み、女性自衛官として初めて遠洋練習航海に参加。練習艦「みねぐも」勤務後、退職。２０１４（平成２６）年、ゴールデン・エレファント賞大賞を受賞した『ウェーブ―小菅千春三尉の航海日誌』（〓出版社）にて時武ぼたんとして小説家デビュー（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）