内容紹介：小泉八雲が見出した怪奇譚を中心に、雪女と吸血鬼にまつわる同時代の短編を編む。雪の中、人を異界へと誘う謎の女、血を求め夜をさまよう「何か」……身体の芯から凍える１３篇。
雪の中から立ち現れ、人を死へ誘う美しい女性―。広く知られる「雪女」の物語を英語で紡ぎあげた小泉八雲ことラフカディオ・ハーン。ハーンの怪奇譚を手がかりに、同時代の作家たちによる雪妖や氷魔、吸血鬼の作品を一冊に編む。生と死の境界で魅かれ合う恋人たちの物語を通し、国と時代を超え、静かな恐怖が迫る一三編。

ハーン，ラフカディオ(ハーン，ラフカディオ)
１８５０‐１９０４。英語で執筆しながら現代日本人の民俗的想像力の礎を築いてしまった大人。ギリシャ生まれだが幼少期をアイルランドで過ごした。アメリカでの文筆活動を経て日本に。国籍を得て小泉八雲を日本名とした