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内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
鴨 長明(カモノ チョウメイ)
(1155頃‐1216)平安末から鎌倉時代の文人。下鴨神社の正禰宜惣官の名家に生まれる。和歌と琵琶の名手。日野の外山に方丈の庵を結んで隠棲。法号は蓮胤 鴨 長明(カモノ チョウメイ)
(1155頃‐1216)平安末から鎌倉時代の文人。下鴨神社の正禰宜惣官の名家に生まれる。和歌と琵琶の名手。日野の外山に方丈の庵を結んで隠棲。法号は蓮胤 |
『方丈記』などの著作で人気作家となった鴨長明は、続く作品として仏教説話集『発心集』を著した。必ずしも文献に依拠せず、また日本の話題のみに絞るという編集方針は、説話文学・仏法の語り方として異彩を放つ。ここに描かれるのは、嫉妬や欲望に心をかき乱される人々の姿。叱責や哀れみだけではなく、長明が登場人物に寄せる共感や同情も必読。総ふりがな…(続く)
『方丈記』などの著作で人気作家となった鴨長明は、続く作品として仏教説話集『発心集』を著した。必ずしも文献に依拠せず、また日本の話題のみに絞るという編集方針は、説話文学・仏法の語り方として異彩を放つ。ここに描かれるのは、嫉妬や欲望に心をかき乱される人々の姿。叱責や哀れみだけではなく、長明が登場人物に寄せる共感や同情も必読。総ふりがなつきの原文・現代語訳、ていねいな解説とともに古典をたどる入門書。
もくじ情報:「玄賓僧都が遁世逐電したこと」;「同じく玄賓僧都が、伊賀の国の郡司に使われなさった時のこと」;「多武峯の増賀上人が世を遁れ往生したこと」;「小田原の教懐上人が水瓶を打ち砕いたこと 付けたり陽範阿闍梨が梅の木を切ったこと」;「高野山のほとりの上人が妻を迎えたこと」;「美作守顕能の家にやって来た僧のこと」;「仙命上人のこと ならびに覚尊上人のこと」;「貧しい男が設計図を描くのを好んだこと」;「讃岐の国の源大夫がにわかに発心し往生したこと」;「書写山の客僧が断食往生したこと このような行法を謗るべきではないこと」;「蓮花城が入水したこと」;「ある女房が臨終に魔がたぶらかす様を見たこと」;「ある人が臨終にものを言えず恨みを残したこと」;「真浄房がしばらく天狗になったこと」;「宝日上人が和歌を詠じて修行にしたこと」;「郁芳門院〓子の家人が武蔵野に住んだこと」;「西行の娘が出家したこと」;「母が娘を妬み、手の指が蛇になったこと」;「少納言統理が遁世したこと」;「賢人右府が白髪を見付けたこと」;「三井寺の僧が、貧苦の報いを夢に見たこと」;「盲人が関東に下向したこと」;「比叡山から下りてきた僧が、河合社の前で気絶したこと」