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内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
窪 美澄(クボ ミスミ)
1965年東京生まれ。2009年「ミクマリ」で「女による女のためのR‐18文学賞」大賞受賞。受賞作を収録した『ふがいない僕は空を見た』で11年に山本周五郎賞、12年『晴天の迷いクジラ』で山田風太郎賞、19年『トリニティ』で織田作之助賞、22年『夜に星を放つ』で直木三十五賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 窪 美澄(クボ ミスミ)
1965年東京生まれ。2009年「ミクマリ」で「女による女のためのR‐18文学賞」大賞受賞。受賞作を収録した『ふがいない僕は空を見た』で11年に山本周五郎賞、12年『晴天の迷いクジラ』で山田風太郎賞、19年『トリニティ』で織田作之助賞、22年『夜に星を放つ』で直木三十五賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) |
明治四十一年、十二歳のみつは、実父に半ば騙されるように大阪に出た。二百五十円で売られたことは後から知る。自分で自分の人生を決めることは出来ないと思い知った。十三歳で舞妓・菜乃葉となった。結婚を約束した旦那に浮気を疑われ、身の潔白を証明するために小指を落としたのは十四歳。東京に出て芸妓・琴葉として活躍後、相場師と結婚して渡米。その土地で出会った女性と恋をした。帰国後は映画女優となり、三十八歳、出家を決めた―運命に翻弄されながらも、生きることを手放さなかった半生。