本から本へ、奇書から知られざる名著へ、思いのままに読みふける日々。いったい本のどこにこれほど惹かれるのか――詩人・作家であり、稀代の読書家である著者が、本とめぐりあうことの真の愉しみを綴る読書エッセイ。

せっかく買った本をなぜ読まないのか。いくたび自問してもなかなか確実な答は出てこない。なぜ本を手に入れて読もうとするのか、そもそもなぜ本なのか？それでもなお憑かれたように読みふける。劇作家エルマー・ライスの書いた処女小説との邂逅、数十年をへて明らかになったピーター・イベットスンの正体―。本から本へ、奇書から名著へ、思いのままに渡り歩く日々。詩人・作家であり、稀代の読書家である著者が、本とめぐりあい、本を味わうことの真の愉しみを綴る。
もくじ情報：渡り歩き（幻灯機；ピュリリア；終り良ければ；月光とロザムンデ；「そんなに優雅に！」；事実と原形；レクイエム；裸馬と裸女；夢の領域；良識に逆らう；悪夢の効能；最終便）；箸休め（亡霊の消滅；五十年；犬の船頭；要らない；ミニ宗教論；メモ帳から；旅に病んで；追加）；雑談（あるインタビューから；毒蛇の袋）