本書は、大学の理工科専門課程にある学生諸君の教科書または参考書として、また数学愛好者のための独習書として、一般函数論についての一通りの概念を与えることを目標としたものである。したがって、予備知識としては、大学教養課程で習得するはずの微分積分学の基本的な事項が要求されるにすぎない。材料の選択と配列の点でとくに意を用いた。そして、一般函数論において基本的であり、また種々な特殊函数の理論ならびに最近の函数論へのつながりにおいて根抵をなすと考えられる主要な事項を、おおむね収録した。
もくじ情報：第１章　複素数；第２章　複素函数；第３章　複素微分と複素積分；第４章　正則函数；第５章　等角写像；第６章　有理型函数

小松　勇作(コマツ　ユウサク)
１９１４年金沢市に生れる。１９４２年東京大学理学部大学院修了。１９４９年東京工業大学教授。現在、東京工業大学名誉教授・理学博士（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）