内容紹介：小学生がアイドルをプロデュース！？　　琴音は歌が大好き。本当はアイドルみたいになりたいけれど、声も低いし体も大きくてちっとも自信が持てずにいる。でも、彼女には「人の声が色と形をもって見える」という特殊能力があった。あるとき琴音は、転校生でやってきた美少年・アズサが、金の雪のようなすばらしい歌声を持っていることを知ってしまう。一方、アズサは歌の才能を磨く訓練をしていたが、極度のあがり症で人前で歌えず悩んでいた。琴音はどうしてもアズサの声をみんなに聞いて欲しくて、アズサに女装をさせて別人として歌うことを提案。最初は抵抗していたアズサだったが、琴音の熱意におされ、「杏紗」という名前で地域ののど自慢大会のステージにあがることに。琴音とアズサの運命が動き出していく！　　【編集担当からのおすすめ情報】　　「ホルンペッター」の雨都雪さんの久しぶりの２作目。琴音、アズサ、そしてアズサの叔父（？）であり女装家の美鶴さんと、個性豊かな登場人物が織りなすドキドキのスター誕生物語です！
私、大来琴音。歌が大好きで、世界的歌姫カタリナみたいになりたいけど、声は低いし体は大きいしで、そんなのは夢のまた夢。でも、私にはひとつだけ特技がある。それは、「人の声が色と形をともなって見える」こと。ある朝学校で、カタリナ以上の美しい歌声に出会って、もう忘れられなくなっちゃった。声の主は転校生の王子谷アズサ。私は、アズサの声をもっとみんなに聞いて欲しい！って思ったけれど、アズサにはどうしても歌えない理由があって…。中学年から。

雨都　雪(アメト　ユキ)
東京都出身。第１回小学館ジュニア文庫小説賞金賞受賞作『ホルンペッター』で作家デビュー