内容紹介：最強にして最恐！？　土下座の好敵手現る！
千代田城松之廊下で、土下座奉行こと牧野成綱は行く手を阻まれていた。阻んだのは老齢白髪の吉良義房。幕府の儀式典礼を司る高家の主が、牧野の作法が礼を失していると指弾してきたのだ。吉良に咎められ、進退窮まった牧野は、ついに奥義の土下座を繰り出す。一方、江戸の道ばたでは、人を斬る辻斬りでもなければ、金品を奪う辻盗人でもない奇妙な悪事が流行り、町人を震え上がらせていた。さらに、探索に奔走する町方同心小野寺重吾の前に、謎めいた美貌の若侍吉良桔梗之介が現れ、事態はとんでもない方向へと転びはじめる。意気衝天の剣戟捕物、三度見参！

伊藤　尋也(イトウ　ヒロヤ)
１９７４年、岐阜県明智町（現・恵那市）生まれ。２０２１年、『孫むすめ捕物帳　かざり飴』で、時代小説作家としてデビュー。２３年、『土下座奉行』で、日本歴史時代作家協会賞の文庫書き下ろし新人賞を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）