内容紹介：女は必ず「嘘」を吐く。夫の不倫相手を名乗り、毎日のように家に押し入ってくる「あやか」。しかし近所の住人は口を揃えて「そんな女は見たことがない」という。彼女は私の妄想？それとも－－。（「あやか」）「ねぇ知ってる？　学校の近くで小学生の女の子が立て続けに殺されているんだって。」大人はみんな信じてる、子供は正直で純粋だって。自分も昔は子供だったのにね？（「楽しい話をしてあげる」）孤独な男がバス停で出会った奇妙な女。雨でもないのに傘を差しては、いつも誰かを待っている。女との他愛ない会話に心が安らいでいく男だったが、彼女にはある秘密があった。（赤い傘）自分自身に吐いた嘘。誰かを守るための愛しい嘘。最後まで吐き通してほしかった嘘。幻想と現実のはざまで踊る、９つの「嘘」の物語。
不倫、暴力、性の抑圧、妊婦に対するバッシング―。その結末に震え、驚き、涙する。「闇堕ちＢＬの女王」が放つ極上の毒とどんでん返し。隠し通すと決めた秘密、守るために握った刃、騙し抜いてほしかった甘い言葉。その正体に気付くとき、９つの衝撃があなたを射貫く。

丸木　文華(マルキ　ブンゲ)
埼玉県出身。小説家、シナリオライター。ＢＬ・ＴＬ作品に熱狂的なファンを持ち、「執着」「愛憎」をテーマにした作風が支持を得ている。一般レーベルでも活動の幅を広げている（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）