内容紹介：分析科学の手法で、遺跡から出土する無機物・有機物を研究する考古科学。漆・朱・石材・金属・土器胎土・デンプン粒など、遺物の材料分析から、古代中国のモノづくりにおける資源活用や技術の移動などを解明し、文明の起源と広がりの実態に迫る。調査・研究方法やその進展・課題、分析結果の読み方まで解説。学際化が進む現代の考古学の理解に必読。
遺跡出土のあらゆる遺物を研究する考古科学。古代中国の様々な遺物の材料分析から、文明の起源と広がりの実態を解明する。調査・研究方法や課題、分析結果の読み方まで解説。学際化が進む現代の考古学の理解に必読。
もくじ情報：序章　中国文明起源研究と考古科学；総論　考古遺物の材料分析と産地推定；第１部　中国文明の起源と発展（中国新石器時代～青銅器時代初期の儀礼用土器；先秦時代の朱砂（水銀朱）使用）；第２部　考古遺物の分析と産地推定（科学の眼で土器をみる―胎土分析からのアプローチ―；古代遺跡出土朱の産地推定―硫黄、水銀、鉛同位体比分析のアプローチ―；硫黄同位体比分析による遺跡出土朱の産地推定―現状と展望―；古代文明研究における残存デンプン粒分析）；第３部　中国文明の広がり―東部ユーラシア世界との交流―（東部ユーラシア古代金属器研究の新機軸―青銅器・銅器の化学分析から―；縄文時代前期の玉器石材―東部ユーラシアにおけるネフライトの利用と物流―）