大和に生まれた王権は、どのように古代国家を形成したのか。記紀神話の解読と考古学の最新研究などで天皇と日本誕生の謎を解明する。

神意を知る王はいつ生まれ、いかに国土を統一したか。卑弥呼と「倭の五王」に遡り、『古事記』『日本書紀』が描く神話の解読と考古学の最新成果から、神武以降の天皇を検証。さらに天皇号と日本国号の成立も分析し、日本史の原点を究明する。やがて朝鮮半島情勢の緊迫が大化の改新を引き起こし、斉明・天智・天武らにより律令国家が形成されていく。
もくじ情報：序章　「天皇の歴史」のために；第１章　卑弥呼と倭の五王；第２章　『日本書紀』『古事記』の伝える天皇；第３章　大和朝廷と天皇号の成立；第４章　律令国家の形成と天皇制；終章　天皇の役割と「日本」

大津　透(オオツ　トオル)
１９６０年、東京都生まれ。東京大学大学院修士課程修了。東京大学教授。専攻は日本古代史、唐代史（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）