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内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
尾崎 世界観(オザキ セカイカン)
1984(昭和59)年、東京都生れ。2001(平成13)年結成のロックバンド「クリープハイプ」のヴォーカル・ギター。’12年、アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』でメジャーデビュー。’16年、初小説『祐介』を上梓し話題となり、’20(令和2)年には「母影」で芥川賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 尾崎 世界観(オザキ セカイカン)
1984(昭和59)年、東京都生れ。2001(平成13)年結成のロックバンド「クリープハイプ」のヴォーカル・ギター。’12年、アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』でメジャーデビュー。’16年、初小説『祐介』を上梓し話題となり、’20(令和2)年には「母影」で芥川賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) |
小学校で独りぼっちの「私」の居場所は、母が勤めるマッサージ店だった。「ここ、あるんでしょ?」「ありますよ」電気を消し、隣のベッドで客の探し物を手伝う母。カーテン越しに揺れる影は、いつも苦し気だ。母は、ご飯を手…(続く)
小学校で独りぼっちの「私」の居場所は、母が勤めるマッサージ店だった。「ここ、あるんでしょ?」「ありますよ」電気を消し、隣のベッドで客の探し物を手伝う母。カーテン越しに揺れる影は、いつも苦し気だ。母は、ご飯を手る手で、帰り道につなぐ手で、私の体を洗う手で、何か変なことをしている―。少女の純然たる目で母の秘密と世界の歪を鋭く見つめる、鮮烈な中編。芥川賞候補作品。