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内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
平山 昇(ヒラヤマ ノボル)
1977年、長崎県生まれ。東京大学教養学部卒業、同大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。駿台予備学校講師、立教大学兼任講師、九州産業大学准教授などを経て、神奈川大学国際日本学部准教授。専門は日本近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 平山 昇(ヒラヤマ ノボル)
1977年、長崎県生まれ。東京大学教養学部卒業、同大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。駿台予備学校講師、立教大学兼任講師、九州産業大学准教授などを経て、神奈川大学国際日本学部准教授。専門は日本近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) |
無邪気な日常語に「排除」の歴史を見通す。いま「聖地」の巡礼とは宗教や漫画の「ご当地めぐり」を指し、個人の嗜好にもとづいた自由な行為だが、昭和戦前期は違った。同調しない人を非難し排除する、強い圧力を伴ったのである。本書は、はじめは教養主義エリートの西洋への憧れから生まれ、一般大衆へと広がった「聖地」めぐりのブームが、いかに発展し、社会の中の同調圧力を生み出すに至ったかを解明する試みである。この過程に、「全国的鉄道網の整備によるツーリズムの大衆化」が強く作用したことは、これまで看過されてきたのではないか―実力派の歴史家が描き出す、瞠目の日本〈感情〉近代史!
もくじ情報:「聖地」の日本化;「日蓮と基督」―高山樗牛と田中智学の日蓮像;教養主義と日蓮ツーリズム―身延山、富士身延鉄道、高山樗牛;天皇崇敬の〈宗教〉化―大逆事件と天皇の代替わり;明治神宮と渋沢栄一―意図せざる「聖地」の創出;〈体験〉と〈気分〉の共同体―大正期以降の伊勢神宮・明治神宮参拝ツーリズム;日蓮の「聖地」と明治神宮―田中智学による「聖地」の規範化;「聖地」のセット化(1)―橿原神宮と「三大神宮」;「聖地」のセット化(2)―田中智学の「五大聖地」巡拝;「聖地」のセット化(3)―大軌グループと「三聖地」;総力戦体制と「聖地」ツーリズム―「自粛」下のツーリズムを正当化する論理;キリスト発、日蓮経由、皇室ゆき