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内容紹介・もくじなど
著者プロフィール
國分 良成(コクブン リョウセイ)
慶應義塾大学名誉教授。1953年生まれ、76年慶應義塾大学法学部政治学科卒業、81年同大学大学院政治学専攻博士課程修了、81年同大学法学部専任講師、85年助教授、92年教授、2012年防衛大学校長、21年退任 國分 良成(コクブン リョウセイ)
慶應義塾大学名誉教授。1953年生まれ、76年慶應義塾大学法学部政治学科卒業、81年同大学大学院政治学専攻博士課程修了、81年同大学法学部専任講師、85年助教授、92年教授、2012年防衛大学校長、21年退任 |
社会の分断やポピュリズムの台頭、偽情報の氾濫などで有効性が疑問視される民主主義。世論操作などによってますます巧妙になっている権威主義体制の統治―。本書はインド太平洋地域における政治経済体制の現状と課題を、民主主義と権威主義のせめぎ合いとして位置づけて分析。アジアにおける民主主義の後退、権威主義の統治モデルの変容、中国モデルの普遍性を論じ、中国の香港統治スタイルを学ぶタイ、民主主義の劣化と政治の安定が共存するインドネシア、民主主義国家としての存在感を保つフィリピンなど、各国での権威主義と民主主義のせめぎ合いの現状を解明する。政治体制をめぐる様々な攻防を各地域の研究者が的確に解説。
もくじ情報:序章 インド太平洋地域の比較体制 グローバルサウスと中国モデル;第1章 アジアにおける民主主義の後退 分極化と国際環境の変化がもたらす未来;第2章 変貌する権威主義の統治モデル 「操作の独裁」とその統治能力;第3章 中国の自己認識 「中国モデル」とその拡散?;第4章 インド太平洋で広がる中国発デジタル技術 影響力行使の経路にも;第5章 韓国政治の分極化と北朝鮮の体制再構築 分断国家における内政の新展開;第6章 プラボウォ政権下のインドネシア 持続的発展か、民主主義の空洞化か;第7章 タイの権威主義化と中国の影響 民主派抑える香港型選挙の導入;第8章 独裁を経た民主主義、試されるフィリピン 国内外でくすぶる権威主義的な動き;第9章 ベトナムの「多元的」一党独裁制の行方;第10章 インド・モディ政権の「ヒンズー政治」 内政・外交への影響と今後の展開;第11章 日本モデルはあるか 明治以来の4つの政治体制