社会の多様化やデジタル化で、本をめぐる世界は大きく変わってしまった。書店は、本は、未来に生き残るのだろうか…いや、本の魅力は絶対になくならない。本を愛する人たちのそんな思いに応えてくれるのが、本作『ブックセラーズ』。本を愛するすべての人に届けたい一級品のドキュメンタリー作品。
★ビル・ゲイツが史上最高額で競り落としたダヴィンチのレスター手稿はじめ、希少本の数々も登場！
映画には、コレクターしか見ることのできないような希少本も登場する。例えば、ダ・ヴィンチのレスター手稿である。ここでは、ビル・ゲイツがこの本を史上最高額で競り落とした時の実際のオークションも見ることができる。さらに、「不思議の国のアリス」のオリジナル手稿、ラテンアメリカ文学の巨星ホルヘ・ルイス・ボルヘスの手稿、あの「若草物語」のオルコットが偽名で書いたパルプ小説、宝石が施された本、人間の皮膚で作られた本。ため息が出たり驚いたり、そんな稀少本の世界にも出会えるのだ。

★有名作家やアカデミー賞授賞式、映画の中のブックセラーも。エンド・クレジットの後のシーンは見逃し厳禁！
辛辣でありながらユーモアあふれる語りで、映画の要所要所に登場するのはNY派の作家、フラン・レボウィッツ。エンド・クレジットの後に用意された、デヴィッド・ボウイについて語るシーンは見逃し厳禁の面白さだ。その他にもスーザン・オーリアン、ゲイ・タリーズといった有名作家のインタビュー、『ブロークバック・マウンテン』の脚本家、ラリー・マクマートリーのブックセラーに捧げるオスカー受賞スピーチ、『素晴らしき放浪者』をはじめとした名作映画に登場するブックセラーたちを集めたシーンも見どころである。

★監督はドキュメンタリーで活躍してきたD・W・ヤング、プロデューサーは生粋のニューヨーカーでブックセラーでもあるダン・ウェクスラー、製作総指揮でナレーションを務めたのはリチャード・リンクレイター、ハル・ハートリー、ウディ・アレンなどの作品に出演し「インディペンデント映画の女王」とも呼ばれていた女優のパーカー・ポージー。