商家の跡取り伊勢次は、二十歳を超えても怖がりなのに―祖父の左五平が幽霊として甦った！孫の怖がる顔が可愛いようで、まいど趣向をこらして怖がらせる。ある日、町の幽霊騒動を知った左五平が、伊勢次に正体を調べるよう言いつけ…貧乏御家人の七男・文七郎が剣で成敗したい幽霊とは―祖父・十右衛門だ！が、文七郎は十右衛門に稽古もどきで打ちのめされる。町の幽霊騒動を聞きつけた十右衛門も、孫に正体を調べるよう仕向け…死んでいるのに元気すぎ、おじいちゃん幽霊が孫を困らせる、江戸の楽しい怪異譚。

輪渡　颯介(ワタリ　ソウスケ)
１９７２年、東京都生まれ。明治大学卒。『掘割で笑う女浪人左門あやかし指南』で第３８回メフィスト賞を受賞し、２００８年作家デビュー（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）