本書では、地方自治体は、「第一次分権改革」において若干の拡大を見た課税自主権を独自の政策設計やそのための制度設計と有効に結び付けながら、団体自治と住民自治を強化する方向で行使しているか否か、そして、「歳入の自治」と「歳出の自治」を共に克ち取った、真の地方政府へと向かう道を着実に歩んでいるか否かについて、主として法定外税導入への取り組みを中心に考察していく。
もくじ情報：１　法定外税ブームの背景と特徴；２　「歳入確保政策」としての法定外普通税（勝馬投票券発売税（横浜市）；臨時特例企業税（神奈川県）　ほか）；３　政策税制としての法定外目的税（自転車税（荒川区）；レジ袋税（杉並区）　ほか）；４　課税自主権の強化から地方税財源の充実へ

外川　伸一(トガワ　シンイチ)
１９５５年山梨県河口湖町生まれ。１９７９年早稲田大学政治経済学部卒業。１９８２年早稲田大学大学院経済学研究科博士前期課程修了（経済学修士）。１９８２年山梨県職員となる。この間、山梨大学教育学部（現教育人間科学部）非常勤講師。山梨学院大学公共政策研究科修士課程修了（公共政策修士）。修士論文は「山梨学院長賞」受賞。現在、山梨県企画部総合政策室副主幹（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）