若き指揮官が日中戦争の最前線においてつぶさに見た果てしなき大陸戦の実体。個々の戦闘で、将校、兵士は何を考えて砲火に身を曝したか、在りのままに綴る。昭和十五年、見習士官として配属されて六年間―小隊長、連隊旗手、中隊長、歩兵砲隊長、大隊長の重責を担いながら転戦し、辛酸を嘗めた将校の悪戦苦闘記。
もくじ情報：第１章　鯨兵団；第２章　浙〓（かん）作戦；第３章　江北・江南殲滅作戦；第４章　湘桂作戦前夜；第５章　湘桂作戦始動；第６章　赤山島から湘郷へ；第７章　衡陽への突進

佐々木　春隆(ササキ　ハルタカ)
大正９年、熊本県生まれ。昭１５年、陸士卒（５４期）、第４０師団に属して華中・華南に５年８ヵ月転戦。２１年、復員。元陸軍大尉・元陸将補・元防衛大学校教授（陸上防衛学）・京都大学法学博士（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）