地球規模の水の大循環の中で、地球表面にもたらされた水が表層水や地下水となって山岳から平野を流れ海に戻る動きを流域水循環と呼ぶ。新たなビジョンの下、シミュレーション技術を発展させ、新たにデータを取得し、これまでに蓄積されたデータと統合し、シミュレーションを繰り返しながら、流域水循環を科学的に解明し、持続可能な都市の実現に向けて挑戦している。
もくじ情報：第１部　世界の水環境の現状と展望（水大循環を知って暮らしに役立てる；流域水循環を追いかける；水循環と都市計画；東京のまちづくりと水循環の過去・現在・未来；アジア大都市における水循環とグリーンインフラ―マニラ大都市圏のエコロジカル・プランニング　ほか）；第２部　水大循環研究のフロンティア（現象の予測可能性―そもそも何がどこまで予測可能なのか；都市の水・熱環境を知るための高解像度シミュレーション技術；都市の生物多様性回復への挑戦―ハビタットマップの可能性と課題；最先端水循環シミュレーション技術を用いた水問題解決への挑戦；人為的な水循環変化による影響と施策効果を探る―エビデンスの把握とシミュレーションデータの整備　ほか）