奈良時代の政治家。母の橘三千代の死後、臣籍降下して橘諸兄（もろえ）となる。藤原四兄弟が疫病に倒れると政権の中枢に立ち、聖武天皇の度重なる遷都や東大寺大仏の造営など、天平期の諸政策を主導するが、藤原仲麻呂の台頭で失脚する。五世王にすぎなかった諸兄はいかにして政界の頂点に登りつめたのか。最新の発掘成果にも触れつつその生涯を描き出す。

奈良時代の政治家。母の橘三千代の死後、臣籍降下して橘諸兄となる。藤原四兄弟が疫病に倒れると政権の中枢に立ち、聖武天皇の度重なる遷都や東大寺大仏の造営など、天平期の諸政策を主導するが、藤原仲麻呂の台頭で失脚する。五世王にすぎなかった諸兄はいかにして政界の頂点に登りつめたのか。最新の発掘成果にも触れつつその生涯を描き出す。
もくじ情報：第１　生い立ち；第２　皇親官人としての葛城王；第３　疫病大流行；第４　彷徨五年；第５　左大臣橘諸兄の政権；第６　橘諸兄と藤原仲麻呂

中村　順昭(ナカムラ　ヨリアキ)
１９５３年神奈川県生まれ。１９８２年東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。文化庁文化財保護部美術工芸課文部技官、文化財調査官などを経て、日本大学文理学部教授・博士（文学）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）